中国への渡航者、旅行者がインターネットを使うには…
中国のインターネット事情 フリーWiFiはまだまだ発展途上?
中国ではネットユーザーが年々増えてきており2015年末にはとうとう6億8800万人と人口の半分を超えてきました。それほどまでに成長している中国ですが街中のインターネット事情を見てみると、残念ながらまだまだ発展途上という印象です。特に日本人旅行者にとって使い勝手がいいとは言えません。しかしフリーWiFiも普及してきていることは感じられます。中国に出張・旅行で行った際にインターネットを使うにはどういう手段があるのか見てきましょう。
中国でインターネットを使うには主な選択肢として3つあります。
1. 現地のフリーWiFiサービスを利用する。
2. 海外ローミングを利用する。
3. ポケットWiFiを利用する。
ではひとつずつ見ていきましょう。
1. 現地のフリーWiFiサービスを利用する。
スターバックス
中国にもスターバックスはいたるところで見かけることができ、フリーWiFiも提供しています。ただしパスワードが必要になります。パスワードは携帯番号を登録してSMSで受信する方式ですので、ご自身のスマホでSMSが受信できる状態にしておかなければいけません。(海外では常に機内モードという人はここでいったん解除する必要があります。モバイルデータ通信はオフのままでOKです。) SMSで送られてきたパスワードを入力するとインターネットに接続できます。他店舗で接続したい時はそこで再度パスワードを入手する必要があり少し手間がかかります。
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漢字で書くとこうなります |
SSIDの表示は英語表記です |
SMSにパスワードが送られてきます
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マクドナルド
スターバックスと並んでどこでも見つけられるのがマクドナルド。ここでもフリーWiFiを提供しているようですが、どの店舗で試してもなかなか接続されません。中国の携帯電話を持っていれば簡単に接続できそうですが海外向けには対応していないのかもしれません。
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どこでも見つけることができます |
フリーWiFiの提供はあるようです… |
中国の携帯電話が必要!!!? |
バーガーキング
日本でもおなじみのバーガーキング。空港や街中でも店舗を見つけることができます。
バーガーキングでは特にパスワードは不要で簡単に接続することができます。
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登録ボタンをタップするだけ! |
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吉野家
中国にも進出している吉野家。
日本では見られない中国向けのメニューも豊富です。ここでもフリーWiFiが使えます。スターバックス同様SMSでパスワードを入手する方式です。
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中国の吉野家でWiFi接続! |
携帯番号を登録してパスワードを入手 |
SMSにパスワードが送られてきます
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ホテル
北京オリンピック以降、ホテルのWiFi環境も整ってきており、多くのホテルでWiFiを提供していますが、有線接続のところもまだまだ少なくありません。
北京国際空港
空港でもフリーWiFiを提供していますが、事前登録が必要ですので空港に着いた瞬間から接続というわけにはいきません。到着階の登録機でパスポートをスキャンしたりしてIDパスワードを入手することで接続できるようになります。
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北京国際空港のフリーWiFi |
旅行者は左のアイコンから |
事前登録が必要です。 |
【フリーWiFiのメリットとデメリット】
フリーWiFiのメリット
フリーWiFiのメリットは何といってもフリー(無料)で使えることですね。
フリーWiFiのデメリット
接続するにあたって規約にもありますが、セキュリティーは万全ではありません。
また利用者が多いと速度も落ち、上記の例のように接続すらままならない時もあります。
毎回パスワードを入手するための登録に手間がかかります。
2. 海外ローミングを利用する。
中国でインターネットに接続するために契約してる通信会社の海外ローミングサービスの使い放題サービスを利用するという方法もあります。フリーWiFiを探す必要もありませんし、国内と同じような感覚で使えます。ただし、1日あたりの利用料が高額ですので日帰りや超短期の滞在以外ではあまりお勧めではありません。また万里の長城のような街から外れた場所では使い放題サービスのエリア外になることもあります。
■海外ローミングのメリットとデメリット
海外ローミングのメリット
ご自身のスマホを国内と同じように使用出来る点がメリットですね。
海外ローミングのデメリット
接続料が使い放題プランであっても高額になりやすいです。
またサービスエリア外では高額請求の可能性もありますので注意が必要です。
(アプリが裏で起動していて常時データ通信をしている場合もあります。)
3. 中国用ポケットWiFiレンタルを利用する。
最後にポケットWiFiをレンタルするという選択肢があります。最近では海外でもすぐに仕事のメールを処理したり、美味しいお店をその場で検索したりと場所を問わずいつでもインターネットに接続できるポケットWiFiをレンタルして持っていく方が増えています。レンタルのポケットWiFiのいいところは何といっても常にインターネットに接続されているところです。中国では英語が通じないことが多い為、中国語ができなければ道を聞いても全く話が通じません(相手にされないこともあります)。そういう時はGoogleマップでナビゲーションできます。美味しいお店もその場で検索できるので国内でスマホを使っている感覚で使用できますし、フリーWiFiが飛んでいない万里の長城などでも接続できます。
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天安門広場のような人がたくさん集まる場所でも快適接続 |
街はずれた山の上にある万里の長城でも繋がっています |
地下鉄内でもつながるので移動中に目的地の情報を検索できます
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■レンタルモバイルWiFiのメリットとデメリット
レンタルモバイルWiFiのメリット
フリーWiFiスポットを探す手間もなく常にインターネットに接続できます。
設定は最初の接続時のみで、そのあとは自動接続なので手間いらずです。自分専用のWiFiスポットなのでセキュリティー面でも安心。自分専用なので人が多い場所でも速度が落ちることはありません。
レンタルモバイルWiFiのデメリット
レンタルするための料金が必要です。
Fair Usage PolicyというWiFiを利用するにあたって一度に通信できる量に制限があります。これは公共のWiFiも含め大元の回線が逼迫しないように設定されているもので短期間に大容量の通信を行うと、速度に制限がかかってしまうことがあります。ですから、常時インターネットで動画を見たり、オンラインゲームをするということは避けましょう。
番外編:おなじみのSNSが中国では使えない!? ー VPNサービスの活用
中国にも進出している吉野家。
中国ではインターネットは監視されており、一部のSNSなどのサービスが使用できません。日本国内で日常的に使用できている有名なSNSサービスも使えません。インターネット上に中国政府の悪口などを書き込んだりすると捕まる恐れもありますので注意が必要です。
では、中国ではSNSが使えないのか?VPN接続を使って日本と同じネットワーク環境にすることでそれらのSNSサービスを使用することができます。VPN接続とは仮装のプライベートネットワークのことで、不正にアクセスができない自分専用のネットワークを構築することで通信を安全に行うことができます。今回VPN接続でアクセスしてみましたがSNSも使うことができました。レンタルモバイルWiFiにはVPN接続サービスを扱っている会社もありますので確認してみてください。
番外編:国慶節の観光地は人で溢れる!?
10月初旬の中国は国慶節という大型連休があります。大抵1週間から10日ほどの大型連休で日本で言うところのゴールデンウィークといった感じでしょうか。観光地はどこに行っても混んでいます。日本の10倍の人口がいる中国ですから、混み具合も日本の10倍! とにかく人、人、人です。地下鉄に乗るにしても観光地へ入るにしても30分〜1時間かかります。例えば、万里の長城へ行くのに通常はバスで2時間程度のところ、バスに乗るまでにすでに2時間かかっているということもあります。移動には時間に余裕を持って行動しないと非常に大変ですのでご注意ください。そういう時にもレンタルモバイルWiFiがあればインターネットで次の予定の下調べなどができ待ち時間を有意義に過ごせます。ただし万里の長城のような郊外の観光地に行く場合は、時間が読めませんのでモバイルWiFiやスマホの電池切れを避けるために予備バッテリーがあった方が安心ですね。
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天安門広場もギュウギュウです |
手荷物検査のため、地下鉄入場に1時間! |
待ち時間対策にインターネット! |
結論 : 中国渡航時にインターネットにつなぐなら…!?
中国旅行するならレンタルwifi
近年中国ではインターネットユーザーも人口の半分以上に達して、インターネット環境も年々整備されてきています。公共の場所やホテル、レストランなどでもフリーWiFiが使えるようになってきました。しかし、まだまだ便利に使用できるというような状況ではありません。特に店員さんにパスワードを聞くなど、中国語ができない日本ん人観光客には少しハードルが高いというのが現状です。そのような状況の中では、価格もリーズナブルでどこにいても常時接続可能なモバイルWiFiをレンタルする方が中国への出張や旅行が快適なものになるでしょう。
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(調査:2016年10月)